2011年04月26日
第30回ほろ酔い映画だより「ヘヴンズ・ストーリー」
先週の土曜日、ようやく瀬々敬久監督作品「ヘヴンズ・ストーリー」を観てきました。
4時間38分の超大作。ベルリン映画祭2冠獲得作品。
殺人者と被害者家族、傷つける事と傷つけられる事が、絡まりあい、脈々と連なる時間の中で、さまよい続ける。
実際にあった妻子殺害事件をモチーフに、なぜ人はひとの命を奪い、そして繰り返すのかを 心の傷と動きに焦点を当てながら描いていく。
大切なものが突然失われる。今回の震災にもいえることだが、悲しみと怒り、むなしさははかりしれない。その心の傷は、様々にいろんなのところに影響を与え、またそれが他者との関係において複雑にからみあい、時には思いもよらない負の連鎖へと導く。
とても悲しい物語だが、身近だ。
最初の小さな傷が、他者に対して大きな負の力に変貌してしまい、それが連なってしまう。
逆にいえば、その小さな傷さえなければいいのではないか。最初の時点で、愛情なり、プラスの関係性が構築できれば、負のエネルギーが連鎖していくことがなくなるのではないか。
痛ましい事件を観ながら、そう感じた。
すべても事が、影響を与えながら、始まりと終わりを繰り返しながら連なり続いていくのであれば、まさしく始まりを愛で包んでいくことが何事においても大切ではないのかな と感じてしまった。
素晴らしい作品だった。
主役の鶴岡さんが素晴らしいし、子役の面々が素晴らしい。
確かに佐藤浩市が出てくるエピソードなど、なくていいのではと思うシーンもありますが、殺人事件を描きながらも、今回の震災やいろんな社会情勢に対する警笛を鳴らす語り継がれる作品だと思います。
作品のなかで、衣装やところどころに入ってくる青緑の色目が、殺伐としたモチーフの中で、なにか希望
を暗示してくれるように印象づけられた。

- by satoshi kusaka
- at 00:57

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