2011年05月31日
第31回ほろ酔い映画だより「悲しみのミルク」
ちょうど一週間前になりますが、第七藝術劇場のレイトショーで、ペルー映画「悲しみのミルク」を観ました。
クラウディア・リョサ監督作品であり、第59回ベルリン映画祭 金熊賞受賞作品。
とにかくすばらしい作品だった。
社会不安の中、女性として傷を負った母親の影響で、男性と接することを拒絶(ジャガイモを入れて守っている)している女の子が、亡くなった母親を故郷で埋葬する為に街のピアニストの家で働きながら、資金を稼ぐのだが・・・・
閉ざしていた心も、母への想いと、心優しい一人の男性によって、少しずつ解放されていく。
想像もつかない環境であるが、閉ざされ、傷をおったものも、光はある、訪れるんだという、すごく最後には温かい希望があるということを表現している。
楽天的な土地柄と貧しく過酷な環境、それらが混ざり合いながら、人間関係の濃密さと思いやる優しい心を美しい映像で表現された素晴らしい作品だった。
悲しみに覆われていても、かすかな光が、向こうに見える。そんな希望がラストシーンとエンディングの音楽に込められていて、なかなか席を立つことができなかった。
とてもいい映画でした。



